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絶対音感Perfect Pitch

絶対音感って何?
どんな音でも聴き分けてしまう魔法のような能力。それが「絶対音感」です。音を正確に聴きとり、それを楽譜に書き写し、演奏までしてしまう。絶対音感は、それを可能にする素晴らしい才能です。

絶対音感についてLet's hear

絶対音感について

絶対音感というのは、他の外的な基準音と比較せずに(つまり相対音感を使わずに)特定の音の周波数、あるいは音名を特定できる能力のことであり、逆の言い方をすると、指定された周波数や周波数レベル、あるいは音の高さをつくり出す能力の事を指しています。

絶対音感については、遺伝説、学習説、学習抑制説、刻印づけ説という4つの主要な学説があります。遺伝説は「レベス(Revesz/1913)」や「バッチャム(Badhem/1937)」といった絶対音感保持者たちのほとんどが指示しているもので、絶対音感は遺伝によって親から受け継がれるか否かで決まる特別の生得能力だという考え方です。

一方、学習説は、遺伝説と真っ向から対立し、適切な環境のもとならば誰でも絶対音感を身に付けることができると言っています。「アブラハム(Abraham/1901)」は、子供時代は音の高さの余命能力が比較的身に付きやすいと述べ、「ワット(Watt/1917)」は、誰もが最初は絶対音感を持つ可能性があったのではないかと述べています。

「ある幸福な人々の場合、絶対音感は初期の段階で多かれ少なかれ無意識的に獲得され、一生持続する、音楽において音の高さの相対性が広く行きわたっているにもかかわらず、聴覚の絶対性を保持する力を得たのかもしれない。それ以外の場合、私達は皆、絶対的聴覚を生まれつき持っているのに、それを失う方向へ、あるいは絶対的名称へ変換する力を失う方向にすすんでいくのである」

絶対音感は、子供時代にしか身につけることができないという見方は、子供が比較的容易になまりの無い外国語を話せるようになるという事と、関連があるのかもしれません。もし、生まれつき全員の方が絶対音感を持っていたとしたら、それを無くしてしまうのは、どれほどもったいないことでしょう。

適格な時期に、適格なレッスンをして、はじめて、形となる「絶対音感」耳を訓練し、音楽にたずさわることは、その人の大事な「感性」を伸ばす事です。

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相対音感についてLet's hear

相対音感について

相対音感とは、どれか一つの音名さえわかれば、その音との音程によって他の音を判断する能力ですが、優れた聴き手ならこのことは何の苦もありません。

相対音感の判断基準として「すぐ前の音の短期的記憶痕跡」を消すために用いられる手続きは沢山あるようです。要するに音が鳴ったその直後に「その音」を忘れてもらう為に全く違う事をして気をそらせ、そして次の音を鳴らして「何の音?」と質問するのです。

「シュトンプ(Stump/1883)」は刺激の間に会話を挿入、「アブラハム(Abraham/1899)」はピアノで一風変わった転調を、「ペトラン(Petran/1932)」は声を出して文を読ませることを、「ハルトマン(Hartman/1954)」はホワイトノイズを与え、「フルニ=シュレーゲルとラング(Hurni-Schlegel & Lang/1978)」は無関係な音程比較課題をそれぞれ用いました。そして「ラコウスキ(Rakowski/1972)」の研究によると、5分間以上も音の高さを短期記憶に保持出来るという結果が得られているそうです。

そして「バッチェム(Bachem/1937)」はある一つの音についてだけ絶対音感を持っているかのような結果をみせることの出来る人がおり、例えばバイオリン奏者の中にはいつでも好きな時に「A4」の高さの音を思い出す事が出来、そしてこの音を内的基準音として、他の音と比較する事が出来るのです。このような型の絶対音感を「仮性絶対音感(Quasi-Absolute Pitch)」と呼ぶそうです。

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子供の為の絶対音感For Children

子供の為の絶対音感

絶対音感は、0歳〜5歳くらいの間に「特別なレッスン」を受けることで身につくと言われています。しかし、これはあくまで仮説であり、学術的なデータの裏づけがあるわけではありません。「10歳くらいまでなら身につく」「大人になってからでもやり方次第で」といった様々な意見がありますが、「聴く耳」が真っ白な幼少期であればあるほど身につきやすいということは、私たちの長年の経験からも明らかです。

また「音の高さの命名反応が身に付くかつかないかを説明するためには、その人と音刺激との接触をすべて考慮にいれなければならないし、個々の相互作用が起こった環境および状況的要因をも考慮しなければならない。要するに適切な環境のもとならば誰でも絶対音感を身につける事ができる。しかしその環境がどのようなものであるかについてはまだ知られていない」と言われています。

赤ちゃんがお腹の中にいる頃から音楽を聴かせることで、「絶対音感の礎を築くことができる」と言われています。妊娠中にリラクゼーションのために音楽を聴く、つまり「胎教」から、すでに絶対音感や音楽的感性が養われているわけです。また、多くの胎教の方法がありますが、音楽を聴くことは最も手軽な方法ですので、是非取り入れて欲しいと思います。クラシックだけでなく、色んなジャンルの音楽をお腹の赤ちゃんに聴かせてあげてください。これが「絶対音感を身につける環境」の第一歩だと言えます。

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大人の為の絶対音感For Adult

大人の為の絶対音感

「ウェルク(Wellek/1938)」がウィーン、プラハ、ドレスデン、ライプツィヒ、ハンブルグに住む絶対音感保持者27名について調べた結果、絶対音感が出現した「年齢」と「音名を言い当てるテストの誤答数」の相関は「.80」だった。また「サージェント(Sergent/1969)」も同様の結果報告を出しているそうです。絶対音感の早期訓練が肝要であるという事は色々な意味で疑いのないところだとは思いますが、かといって不可能というわけでもない。

成人でも「ブレイディ(Brady/1970)」は訓練の結果4名の子供の頃からの絶対音感保持者に比べて遜色のないほどの音の高さの命名能力を身につけました(キャロル(Carrol/1975)。子供の頃からの学習が容易な事は明らかですが、この事実は学習説に有利なものとしてとらえられました。

基本的には、絶対音感のトレーニング方法は、子どもも大人も変わりません。最初に「ド・ミ・ソ」といった単純な3和音の響きを覚えて、「ド・ファ・ラ」といった他の響きとの違いを聴きとっていきます。 そして徐々に単音の絶対的音程を記憶するトレーニングに移っていきます。このトレーニングによって確実に「音感」が身につきます。あるいは大人の方の場合、実は絶対音感が身に付いており、本人が気が付いていない、などそういった場合も訓練により、音感が戻ってきます。

また「相対的」に音を捉える訓練もしております。上の「相対音感」でもご説明していますが、最初にこの音が「ド」ですよ、と基準となる音を知らされていれば、相対的に他の音を言い当てることができる能力です。「相対音感」はある時は絶対音感よりも便利で、移調楽器の演奏等には役立ちます。

(ダイアナ・ドイチュ「音楽の心理学」より抜粋・西村書店)

まずは体験レッスンで。講師とじっくりご相談下さい。

お子様は同じご年齢でも多少の個人差がございます。大人の方は今ご自分がどの位の音感をお持ちなのか、まずは無料体験レッスンで講師とご相談下さい。案内書も送り致します。お問い合せ下さい。

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絶対音感の価値Absolute Pitch Value

絶対音感の必要性

多くの絶対音感保持者があたかも自然に達成しているようにみえる程度にまで到達するほど、絶対音感を形成しようとする試みに多大の労力が費やされ、絶対音感とはそれほど多くの努力を傾けるだけの価値があるのでしょうか。絶対音感の利点とはいったい何でしょうか。

あなたがもし「絶対音感」を持っているならばその「素晴らしき価値」は言うまでもありません。そして周りに絶対音感保持者がいるならば是非その方の話しに耳を傾けて下さい。勿論専門的な音楽家にとっても、正しい調子で楽器を演奏したり、楽々と正確に視唱を行ったり、楽譜を読むだけで曲がどのように鳴るのかを知るのに役立ちます。

こちらは音感とは少し違いますが、「ベック(Beck/1978)」は特定の道路上で自分のタイヤの音を聞けば車のスピードがわかる、「マクリーブ(McCleve/1979)」もエンジン音からその回転数を判断している、と述べているそうです。このことでもわかるように「人間の聴くという感覚」は自分にとって専門的な事で非常に鋭くなるのではと感じます。

「バッチェム(Bachem/1955)」はそれぞれの調性が持つ特有の性質、イ長調のまぶしいほどの輝き、変ニ長調のやわらかさなど、これらを充分に味わえるのは絶対音感によってだけであると主張していますが、しかし、この調の感じ方が違う感覚や、即興演奏の能力等は、絶対音感を持たない者でも同程度に出来るとも言われています。

「絶対音感」を持つものはそれを持たない者の感覚は一生分かりません。そして「絶対音感」を持たない者は仮にそれを獲得するまではその感覚を分かりません。そして当然ながら「音楽を楽しむ権利」は両者同等にあるわけです。

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当センターの講師についてTeacher

講師について

当センターは「絶対音感科」をはじめ、ピアノ科、フルート科、声楽科、バイオリン科など、様々なカリキュラムをご用意させていただいております「総合音楽教室」です。当センターの経験豊富な講師、若くてフレッシュな講師陣が、一人一人の生徒さん達を自分の子供のように、大切に、音楽を介して「人として」育てると共に、音楽の素晴らしさを伝えるお手伝いをさせて頂いております。

また「絶対音感科」の講師については、特別な訓練と経験を積んだ講師が担当いたします。長年の経験で養われた「絶対音感教育のメソッド」と「マンツーマンによる個々に合わせたレッスン」という2つの強みで、お子様の性格や能力に合わせた特別なレッスンを行います。「生徒さんに合わせた個人レッスン」が出来るのが当センターの特徴です。

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